「あいちのかおり」スクスク育っています!

IMG_3387.jpg
あいちのかおりをはじめ、三重県産コシヒカリなどを生産している(株)濃尾ファームの皆さんが、
圃場確認作業をすると聞きつけ、農産担当と確認作業を見せてもらいに行ってきました。
濃尾ファームは9軒の農家で構成され、愛知県津島市、半田市、弥富市、三重県長島町で
あいちのかおりなどを生産しています。
田植え前に毎年集まって作付けの方針を決める会議を行ったり、
作付け後もお互いの生育状況を確認するために、圃場の確認作業を行っています。
IMG_3425.jpg
圃場確認には、肥料会社、農薬会社、県の農水関連職員らも同席して、
栽培暦に沿って栽培されているか、畔の除草はされているか、
葉の色はどうか、病害虫の被害はあるか、など細かくチェックします。
IMG_3413.jpg
IMG_4065.jpg
タモを振って、入った虫を確認。必要であれば今後の対応策などのアドバイスなども行います。
虫の名前や、その虫がどんな悪さをするのか、すぐに図鑑で調べます。
畔に生えている雑草も放っておけば稲の成長を妨げてしまいます。
これも図鑑で名前を調べ、駆逐する方法や資材などをアドバイスします。
IMG_3403.jpg
こちらがあいちのかおりの現在の生育状況。
4月の長雨で田植え時期に多少遅れが見られたものの、
その後は好天続きでグングン成長。順調な生育状況だそうです。
ただし、この先もあまりに雨が少ないと、
高温障害が出て穂の実の入りが悪くなることが心配だとか。
このまま順調に収穫を迎えられるよう、心から祈るばかりです。
IMG_3469.jpg
濃尾ファームの生産者の皆さんと、生産を支える方々。
毎年作付け会議や圃場確認をこのメンバーでしているとあって、息もぴったりでした。

「あいちのかおり」田植えが始まりました!

IMG_0780.JPG
4月の長い雨も終わり、
シマヤの加藤さんから田植えが始まったと聞きつけ、
5月21日に再び津島市の田んぼにお邪魔しました。
IMG_0792.JPG
一面あいちのかおりの苗。
奥に見える白いビニールで被覆してある所もあいちのかおりの苗が植わっています。
IMG_0858.JPG
田植え直前には、「代掻き」の作業があります。
田んぼの土の表面を平らにして、苗の成長にムラが出ないようにします。
IMG_0806.JPG
こちらは田植え。
着々とあいちのかおりの苗が植えられていました。
田植えの後は、水の管理に気を付けながら、大切に育てられます。
作付け会議.jpg
こちらはあいちのかおり、三重県産コシヒカリなどを生産している
(株)濃尾ファームの作付け会議の様子。
9軒の生産者の他、肥料会社(中部飼料)、農薬会社(北興化学)、
愛知県の職員(農林水産事務所・農業改良普及課)の皆さんも同席し、
安心安全で美味しいお米を作るために、どんな資材をどのタイミングで使うか、
といった生産の計画がこの会議で決定します。
今年の作付け会議では、今回初めての試みとして、
「ネオ二コチノイド系農薬」を一切使用しない生産に
挑戦することが決定、確認されました。
ネオ二コチノイド系農薬とカメムシ被害
ネオ二コチノイド系農薬は、ニコチンに似た成分をベースとした最もポピュラーな殺虫剤。
植物から吸収され、隅々まで行きわたり、作物全体を害虫から守ることができること、
虫に対して神経毒性を持つものの、ヒトへの毒性は比較的低いことから、
ヒトへの毒性が高い有機リン系農薬に代わる農薬として1990年代以降急速に普及しました。
近年はヒトへの健康の他、ミツバチの減少、生態系への悪影響など
環境面での問題を懸念する声も広がっています。
お米を生産する上での大敵は「カメムシ」です。
カメムシが稲籾から汁を吸うと、その部分が黒く変色し、「斑点米」となってしまいます。
この斑点米が増えれば等級が下がる⇒売値が下がる⇒農家の減収 となってしまいます。
カメムシ被害を防除するために、これまで当り前にネオ二コチノイド系農薬が使われてきましたが、
「できる限り使用を減らしていきたい」、という生協の想いに応えて今回使用しない栽培に
挑戦してくださっています。

「あいちのかおり」苗がすくすく育つまで

あいちのかおりなどのお米を販売する(株)シマヤの
加藤さんにお願いして、あいちのかおりが育つまでの
過程を見せていただくことにしました。
IMG_0311.JPG
お話をうかがったのは、津島市一帯の米生産者を束ねている
白浜営農組合の代表理事で、濃尾ファームの社長、伊藤忠夫さん。
年々田んぼを手放し離農する方が増えて、管理面積がどんどん増えているそうです。
小さな田んぼが点在しているので、効率が上がらないのも悩みの種だとか。
伺ったのは4月中旬でしたが、今年は雨が多く、
肥料を入れる等田んぼの準備が遅れている、と天候にも悩まされている様子でした。
IMG_0316.JPG
苗を育てる作業は、種籾の消毒から始まります。
60℃のお湯で1分間、籾の表面に付着した菌を殺菌。
IMG_0322.JPG
消毒を終えた種籾は10日前後水に浸されます。
006.jpg
浸水を終えて少し発芽した種籾です。
IMG_0341.JPG
育苗箱のパレットに土、種籾を入れて、
IMG_0346.JPG
もう一度土をかぶせて、
IMG_0328.JPG
パレットごと30℃のスチームサウナに入れて3昼夜。一気に芽が伸びます。
014.jpg
芽が伸びたら、ハウスや露地で苗を管理して、
田植えの時を待ちます。