アイチョイス生産研究会 『青年部会』
日時:11月7日(水)14:00~
場所:ウインクあいち
参加者:生産者14団体18名 組合員理事1名 生協職員10名
生産研究会とは?青年部会とは?
農産品の生産者や販売者が集まり、相互の産地見学や取組紹介を通して情報を交換します。
生協からは近況報告があり、問題解決に向けた議論が交わされます。
生産作物で分けられた、米、茶、果樹、蔬菜の4つの部会と、
若手で構成される『青年部会』合わせて5つの部会があり、それぞれ年に一度招集されます。
アイチョイス『青年部会』でどんなことが話し合われたか、
会話をふまえつつ報告させていただきます。
農産品のアピールついて
生協
「近年農産品の売上げが落ちています。何か上手くアピールする方法はないでしょうか?
例えば、果物の糖度を計測して「糖度○度以上」とアピールする方法もありますが」
●エムエスケイ● 長野県(りんご)
吉原さん
「産地や果実の部分によって糖度も違うし好みも人それぞれ。
糖度何度以上というのを売りにするのは疑問を感じます」
高田さん
「こだわりって作っても購入に繋げることが難しく、歯がゆさを感じます。
食べてもらえば美味しさはわかってもらえますが、食べてもらうためには
見た目がきれでなければいけない。葉取らず栽培による色むらがこだわりの結果だと
知ってもらいたいです」
畑さん
「秋口は一番忙しい時期ではありますが、最も美味しい時期に組合員さんと
直接顔を合わせて試食、販売する機会が欲しいです」
●さくさく村● 富山県(お米)
吉田さん
「組合員さんと直接会って話すのはいいことだと思います。
季節毎に生産者を集めて小規模で直売ができると良いと思います」
●天恵グループ● 愛知県(とうもろこし、セロリなど)
杉浦さん
「夏はとうもろこし狩りでアピールできていますが、
冬野菜を食べてもらう機会がないので不安を感じています。
冬野菜がおいしい時期に食べてもらいたいと思っていても
繁忙期なので時間が取れない。それが悩みどころです」
今後の青年部会について
生協
「今後この青年部会の方向性として、どんなことをする場にしていきたいですか?」
生産者
「気象が変わってきているので、他の産地でどんな虫や病気が発生しているか、
現状や対策を話し合う場にしていきたいです」
気候の変化について
近年温暖化を如実に感じているという話題が持ち上がりました。
●エムエスケイ●
吉原さん
「以前長野でもみかん栽培ができるようになるんじゃないかと冗談で話していたら、
本当にみかん栽培を始める人が現れました。
私が住む地域もぶどうとリンゴの一大産地でしたが、不適作地になってしまいました。
この先何年農業ができるか分かりません」
●さくさく村●
吉田さん
「昔は九州にしかいなかった虫が富山でも発生しています。聞いた話では、
以前南の方でしか売れていなかった防虫ネットが、最近は北海道でも
売れているそうです。富山では夏にトマトが生産できなくなりました」
●なかや農園● 岐阜県(トマト)
中家さん
「本当に後何年農家ができるか、という不安があります。
海外への移住も考えて、昨年から貯金を始めたところです」
●天恵グループ●
杉浦さん
「今まで作っていた野菜が作りづらくなっています。
新たにマンゴーを植えるということも考えていますが、生態系を乱さないか心配です」
今回の『青年部会』では、農産品の魅力をアピールすることの難しさ、
気象の変化による生産の難しさがが伝わってきました。
それでもこの現状を悲観することなく、
忙しい時期でも組合員さんとの対面や情報交換の場を大切にしたい
という発言から、前向きな想いを感じ取ることができました。