4月の長い雨も終わり、
シマヤの加藤さんから田植えが始まったと聞きつけ、
5月21日に再び津島市の田んぼにお邪魔しました。
一面あいちのかおりの苗。
奥に見える白いビニールで被覆してある所もあいちのかおりの苗が植わっています。
田植え直前には、「代掻き」の作業があります。
田んぼの土の表面を平らにして、苗の成長にムラが出ないようにします。
こちらは田植え。
着々とあいちのかおりの苗が植えられていました。
田植えの後は、水の管理に気を付けながら、大切に育てられます。
こちらはあいちのかおり、三重県産コシヒカリなどを生産している
(株)濃尾ファームの作付け会議の様子。
9軒の生産者の他、肥料会社(中部飼料)、農薬会社(北興化学)、
愛知県の職員(農林水産事務所・農業改良普及課)の皆さんも同席し、
安心安全で美味しいお米を作るために、どんな資材をどのタイミングで使うか、
といった生産の計画がこの会議で決定します。
今年の作付け会議では、今回初めての試みとして、
「ネオ二コチノイド系農薬」を一切使用しない生産に
挑戦することが決定、確認されました。
ネオ二コチノイド系農薬とカメムシ被害
ネオ二コチノイド系農薬は、ニコチンに似た成分をベースとした最もポピュラーな殺虫剤。
植物から吸収され、隅々まで行きわたり、作物全体を害虫から守ることができること、
虫に対して神経毒性を持つものの、ヒトへの毒性は比較的低いことから、
ヒトへの毒性が高い有機リン系農薬に代わる農薬として1990年代以降急速に普及しました。
近年はヒトへの健康の他、ミツバチの減少、生態系への悪影響など
環境面での問題を懸念する声も広がっています。
お米を生産する上での大敵は「カメムシ」です。
カメムシが稲籾から汁を吸うと、その部分が黒く変色し、「斑点米」となってしまいます。
この斑点米が増えれば等級が下がる⇒売値が下がる⇒農家の減収 となってしまいます。
カメムシ被害を防除するために、これまで当り前にネオ二コチノイド系農薬が使われてきましたが、
「できる限り使用を減らしていきたい」、という生協の想いに応えて今回使用しない栽培に
挑戦してくださっています。