10月末、愛知県愛西市でれんこんを生産している「山三レンコン」の
山田さんの畑にお邪魔し、山田真弘さん(写真右)にお話をうかがいました。
愛知県内で有機でれんこんを作っているのは山三レンコンだけ。
全国的に見ても有機でれんこんを作っているところは少なく、貴重な存在です。
親子三代に渡ってれんこんを作って現在3代目。
16町もの面積(=名古屋ドーム約5個分!)で栽培しています。
(有機栽培は1町8反、残りは特別栽培です)
地域のれんこん農家で高齢化が進む中、山三レンコンでは若い力が活躍しています。
れんこんの収穫は8月から始まって、翌年の5月まで続きます。
水が抜かれた10月の畑は写真のような状態です。
重機で表面の土を削って、地中に埋まっているれんこんを収穫していくそうです。
畑の土が凸凹になっているのが分かりますか?
土が盛り上がっている畝のような所は、
来年育てる種としてれんこんを土の中に残しておくそうです。
じゃがいもやさつまいもを種芋で育てるのと同じようなイメージですね。
因みに種から育てようと思うと、収穫できるようになるまでに10年もかかるんだとか!
れんこんの可食部分は地下茎。品種や土の状態によって深さが変わってくるそうです。
地中では、写真のように横たえた状態で埋まっています。
右の細い部分からできて行って、最後に左端の太い部分ができるそうです。
全部で5節できて、最初の1節目は収穫時期にはスカスカになっているので、捨てるとのこと。
可食部分は残りの4節分ということになります。
で、収穫の方法はとういうと、このように鍬を使って、
れんこんを傷つけないように土を掘っていきます。
農産担当も収穫にチャレンジ。
でもどこにれんこんがあるのか、素人ではとても判断が難しいです。
少し見えている球根のようなものを手掛かりに、中でどのような状態で埋まっているかを
イメージしなくてはなりません!
この球根みたいなものはこの部分。
一番最後にできる部分で、柔かくておいしいそうですよ!
希少な部分なので、月に1度だけこの部分を集めた徳用企画があります。
価格もお求めやすいので、見つけた時はぜひお試しくださいね。
手とり足とり教えてもらって、立派なれんこんがお目見え!
「色んな野菜がある中で、一番機械化が進んでいないと感じる」と山田さん。
しばらく収穫の作業を見せていただきましたが、
常に腰を曲げた姿勢で、本当にキツそうです。
掘ったれんこんをカゴに入れる時もこの姿勢。
山三レンコンのみなさん腰痛持ちだそうです。
「土作りへの情熱は誰にも負けない」と語る山田さん。
化成肥料で育てたれんこんは硬くなるそうです。
山三レンコンでは、鶏糞などの有機質肥料を施してしっかり土作り。
良い土で育つれんこんは茎が太くなり、
風が吹いても倒れないなど、天候の影響を受けにくくなるとか。
「どんなものを使っているかは全部見せられるし、恥ずかしいことはしていない。
人の口に入るものだから間違ったものは使わない」
と語る山田さん。肥料などの資材を作っている現場も直接自分の目で
安全性や信頼性を確認するほどの徹底ぶりです。
特別栽培の畑でも
農薬は1回しか使用していません。(一般慣行栽培では5回まで農薬使用が可)
「現在は有機の畑は1町8反ですが、今後は3町まで増やしていきたいです」
と意気込みを語ります。
もちもちで歯ごたえの良い「山三レンコン」のれんこん、
甘くてアクが少ないのも魅力です!
山田さんおススメの食べ方は天ぷら!
ぜひお試しあれ!
※愛知県の土壌の性質上、鉄分が多く切り口などが黒く変色する場合
がございますが、食味や品質には問題ありません。