11月26日(木)あいち生協品部・笠寺センターで
生産研究会・茶分科会が開催されました。
この会議では、アイチョイスで販売しているお茶の生産者・メーカーが
年に一度集まり、生協での売れ行きの確認やお互いの情報交換、
お茶の売り上げを伸ばすための計画を話し合っています。
各社からの報告は以下の通りです。
アイチョイス
生協としては緑茶の茶葉を売っていきたいところですが、
ティーバッグの麦茶、成瀬さん(ますぶち園)のほうじ茶など低価格帯の
お茶が売れています。緑茶でもティーバッグにすれば売れるのではと思い、
有機緑茶のティーバッグを作ってもらいましたが、
売れ行きは伸び悩んでいます。粉茶も不調です。
ますぶち園(岐阜県)
今年は4月暖かく、例年に比べ収穫が早まりました。
ただし品質はあまり良いとは言えませんでした。
お茶が売れないという厳しい状況は変わりません。
茶葉の値段が下がっているので、買う側のメーカーとしては助かっていますが、
生産者は大変な思いをしています。成瀬さんも緑茶以外に、
紅茶やウーロン茶などの生産にチャレンジしています。
売れ筋はティーバッグのものを中心に、麦茶や健康茶が売れています。
緑茶では「美濃白川茶」の三角形のティーバッグが人気です。
丸善製茶(静岡県)
ティーバッグ、有機の緑茶が売れています。
スーパーでも差別化するために有機のお茶が欲しいと言われます。
大容量のお徳用より、小量でも高品質なものが売れているようです。
また、お徳用の商品の中でも産地が指定されているものが人気です。
他にないもの、これまでなかったものを売り出していくことが大事だと思います。
海外では日本茶の需要が増えていて、今は台湾、ヨーロッパ、ドイツ、タイに輸出しています。
台湾では若者が急須でお茶を淹れて飲むのがカジュアルの一部として浸透しています。
永井農園(静岡県)
市場の茶葉の単価が下落している影響で単価が下がっています。
今年は収穫前の3日間で雨が降ったため、多少品質が落ちてしまいました。
お茶が安い値段でしか売れないと、生産の現場では
経費節約のために少し肥料を減らそうとか、
といった考えに向かってしまう可能性もあります。
お客さんから「味が落ちたね」と言われないよう、努力していきたいです。
今後どのようにお茶の売り上げを伸ばしていくか、
という課題については以下のような案が持ち上がりました。
・お茶の健康成分をアピールしてはどうか
・商品案内に1杯当たりの値段、渋味・甘味のグラフを入れてはどうか
・熱湯で淹れても美味しいお茶を提案してはどうか
・味のイメージが一目で分かるパッケージデザインに変更してはどうか
・生産者交流会に各産地の生産者が参加し、直接組合員さんと交流してはどうか
・生産者を一人ずつ誌面で大きく紹介できないか
今後の生産研究会・茶分科会の方向性として、
各産地の圃場見学の他
お互いにお茶を飲み比べて味の違い、それぞれの特徴を確認すること
などが要望として挙がりました。
お茶業界は依然として全体的に厳しい状況ですが、
生協でのお茶の消費が更に増えるよう、
アイチョイス、お茶生産者、お茶メーカーお互の
更なる連携強化が必要であると認識を統一した会となりました。
お茶は収穫後、一度も洗われることのない食品です。
農薬使用の少ない生協のお茶を積極的にご利用いただき、
生産者を応援してくださいますよう、よろしくお願い致します。