昨年12月に職員研修として、美味しい梨やりんごでお馴染みの
「矢澤園芸」さんにお邪魔しました。
りんごの収穫をお手伝いさせていただき、
生産のお話を聞かせていただきました。
日時:2012年12月8日(土)
場所:長野県下伊那郡松川町
「矢澤園芸」
栽培作物/すもも、桃、洋梨、梨、りんご、ブルーベリー
栽培面積/4町歩(=名古屋ドーム4個分)
参加者:(株)あいネット・サポート社員(配送担当)22名
あいち生協、アイチョイス職員5名 計27名
▲雪が吹く中まずはあいさつでスタート
▲矢澤園芸の代表、矢澤さんからりんごの取り方をの説明。
「ハサミを使わなくても、上に持ち上げるようにすれば簡単に取れます。」
▲各自取ったりんごをほうばりながら収穫していきます。
▲矢澤さんから、枝の先端に生っているものほど美味しいことや・・
▲蜜が完熟の証であるものの、蜜自体は甘くないことや・・
▲見た目が悪く出荷できないけれど、表面が凸凹したものが美味しいと
いうことなどを教わりました。
▲みんなで収穫して木はこの通り。枝だけになりました。
▲これが収穫したりんご。お土産に少し分けていただきました。
▲収穫したりんごは、出荷までここで保管されます。
過塾しないよう、冷蔵庫にはエチレンをカットする機械が入っています。
▲作業の後は昼食を取り、その後質疑応答の時間をいただきました。
一番大変な作業は?
摘花ですね。一個の果実に4個花が咲き、その中で一番いい花を一つ残します。
大きい木で一本に2,000個実が生るのですが、花はその25倍咲きます。
木の寿命は何年くらいですか?
木の寿命は50年。それ以降は病気が出たり、実が小さくなったりします。
おいしいりんごの見分け方は?
蜜は種を守るための冬支度であり、完熟の証です。
蜜が入ったものが甘いのは事実ですが、蜜自体は味がなく、おいしくありません。
12月の寒い時期まで木にならせておくと、養分を蓄えおいしい果実になります。
日当たりが良く、生りがよい、枝の先端についているものほどおいしいです。
人間と同じで、小さいときに苦労して育った木の方がおいしい実が生ります。
りんごの無農薬栽培は難しいのですか?
日本は雨が多く、病気が伝染しやすいため無農薬での栽培は非常に難しいです。
また無農薬栽培に挑戦しようと思っても、急に始められるものでもありません。
近年は温暖化で虫の発生時期にズレがあり、ますます生産は難しくなっています。
収量は減りますが、風通しを良くし、湿度を低くすることで虫がつきにくくなり、
農薬の使用を減らすことができます。現状は年間12回農薬を使用しています。
(長野県の慣行栽培の農薬使用回数は30~37回なので5割以上減となります。)
りんごの品種はどれくらいありますか?
りんごの品種は世界で2000種ありますが、日本で栽培されているのは30種前後です。
今のところフジより優れた品種はありません。
「高接ぎ」という技術で、違う品種の木をテープでとめておけば、
新しい品種を生らせることができます。
りんごの保存はどのようにするのが良いですか?
保存は冷蔵庫がよいです。
エチレンをカットする袋に入れておくと
取り立ての状態をキープできます。
組合員さんの手元に届くのはいつ頃収穫したものですか?
ほとんどのりんごは一旦予冷をかけてから出荷します。
フジは早く出荷できますが、それでも
収穫から最低一週間後に組合員さんに届きます。
農家をしていて良かったと感じたことは?
家族みんなで作業できて、苦労や喜びを共有できることですね。
職員にとって、実際にアイチョイスで販売している果実の生産現場を
見て、収穫を体験することは、非常に良い経験となりました。
日ごろの疑問にも直接答えていただき、生産の大変な一面も知ることが
できました。矢澤さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
▲因みに、帰りの高速はこの通り。まさに吹雪でした。
参加者の感想
普段届けている商品を自分の目で確かめることができとても感動しました。
想像以上に木が沢山あり、管理するのは大変なことだと思いました。
また機会があれば是非お手伝いに行きたいです。
矢澤園芸さんのりんごは蜜たっぷりでとても甘かった!
矢澤さんのりんごに対する情熱や自然と付き合っていく大変さが良くわかり、
農産物のありがたさがより感じられるようになりました。
今回体験した事や聞いた想いを組合員さんに伝え、
農産物を購入してもらえるようおススメしていこうと思います。
りんごの取り方、収穫工程、収穫時期、美味しいりんごの見分け方など
疑問に思っていることを分かりやすく教えていただけました。
自分で体験して、よりりんごに対しての愛着が湧き、
いっそう矢澤園芸さんの商品をすすめたいと思いました。
改めて農産物を作る大変さを知りました。
単純に「りんご」と言っても、色々な品種があることを知り、
奥深さを感じました。木から直接取って手に触れた感触がすばらしかったです。